Beauty & Chestnut

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ベターホーム お肉料理の会 ローストチキン菜園風

これだけ巷にレシピサイトや料理動画が溢れているのに、わざわざ教室へ通う必要があるのだろうか。答えはシチュエーションによる、というのが私の持論である。ネットだと一品一品のレシピは簡単に見つかるが、じゃあそのレシピと合う副菜は何か、どういう段取りで作ると一人で複数の料理を同時並行で作れるのか、どう盛れば美味しそうに見えるのか、までは中々たどり着けない。後は教室だと手順が合っているのかどうかを確認できるし、アレンジの方法やバリエーションを教えてもらえるのも魅力だと思う。最も、全ての料理教室が満足いく内容だとは限らないし、食べたいものが決まっている時はネットで調べてササっと作るに限る。よって、シチュエーションによる、という結論になる。



今月2回目の料理教室はクリスマスに食べたいローストチキン菜園風、ミートボールのミルクスープ、ホットクランベリーワインの3本仕立てだ。クリスマスでなくてもワインシーズンの今、華やかなロゼやミディアム~フルボディの赤と合わせたいローストチキン。後数回予定しているホームパーティーで是非出したいと思ってレッスンを申し込んだ。チキンの調達をどうするか、という課題が少し残ったが実にテーブルが賑やかだ。


さて、今回初めて一羽丸々の鶏を扱った。既に内臓や血の処理は済んでいたが、ここに来るまではどこかの養鶏場で生きていたのだろうな、という妙な重みがあった。内側と外側に塩コショウをまぶし、黒米を詰めてオーブンへ。同じテーブルに居た生徒さんが生の鶏をみて慄いてしまったので、概ね一人作業で進めることが出来た。私も最初は抵抗があったが、せめて美味しく調理をしようと気持ちを切り替えて手を動かしているうちに抵抗感は消えた。それでもやっぱり、ずっしりとした妙な重みは残った。しかし、オーブンから出てくる頃には忘れていた。


オーブンで焼いている間にミルクスープを。ひき肉にタイムを刻んで混ぜ込む。ひき肉の扱いはロールキャベツやハンバーグで慣れていたので、ササッと済ませる。ベシャメルソースを作る要領でスープのベースを作り上げ、野菜とミートボールを入れて仕上げる。バターやコンソメ、水分量を調整するとスープパスタとしてもアレンジできそう。


平行してホットクランベリーワインを作る。ほぼクランベリージュースで、ワインは香りづけ程度の分量。何のブドウか当てられないほどの料理酒レベルのワインだったけど、わずかにアルコールが含まれることでジュースからカクテルへ変貌を遂げる。アルコールは偉大だ。


さて、オーブンから出てきたチキンを切り分けてお皿へ。黒米に鶏からでた出汁が染みて非常に美味である。鶏は骨が多くて食べるのが少し大変であったが、美味しく頂いた。年内にもう1、2回ぐらい作りたいので近所でローストチキン用の鳥を売ってくれる肉屋を探さなければ・・・。こういう食材の調達も、料理の醍醐味に違いない。

ベターホーム シェフに習う① リグーリア州

コロナの影響で在宅勤務になってから、食への関心が高まった。それでNHKのテキストやらクックパッドを参考にして気の向くまま料理をしていたが、この夏の引越しでキッチンが広くなったのを機にちゃんと料理教室に通いたいと思うようになった。10年ほど前にも料理教室に通っていた時期があったが、外食しやすい環境にあったのですぐに興味がなくなってしまった経緯がある。今は自炊かインスタント食品か、あるいは往復1時間の覚悟をして外食か、の三択になってしまったので、いい機会だからえいやっと申し込んだ。どうせ作るなら、美味しいものを作りたい。それも、ワインに合うものを・・・。


料理教室のサイトをいくつか拝見し、圧倒的な通いやすさと見栄えの良さが目立つABCクッキングスタジオ質実剛健な印象のあるベターホームの二択となり、シェフに習えるベターホームを選んだ。イタリア料理は元々関心があってミラノ風リゾットやカツレツをたまに作っていたのもあり、他の州にもチャレンジしたいと思っていた。そこで、イタリアンのシェフに習うコースである。そして初回はリグーリア州だ。


リグーリア州はイタリア北部にある、リゾート地である。温暖な気候で、州都ジェノバはイタリア最大の港町である。弓状の細長い形が特徴的で、ソムリエ教本的には痩せた土壌でピガート、ヴェルメンティーノなどのフレッシュな白ワインが作られる。殆どが山で、平地は少ないが、イタリアとフランスを結ぶ重要な交易地として栄えた。文化水準が非常に高く、有名な音楽家や政治家、俳優を輩出している。さて、そんなリグーリア州の料理として習ったのは「リグーリア州風ミックスサラダ」「トロフィエパスタ ズッキーニと小エビのトマトソース」「チーマ(鶏むね肉の詰め物)」の3品である。


レシピは著作権があるので詳細は伏せるが、大雑把に言うとオリーブオイルと塩、フレッシュチーズを使って味付けをしている。先生の話で印象的だったのが、北イタリアは元々トマトの栽培をしていなかった、ということである。イタリアといえばトマト、というイメージが強いが、そうでもないのである。まずはリグーリア州風ミックスサラダ。オリーブオイルと塩、ビネガーで和える。野菜本来がもつ風味と、オリーブオイルの青みがかった香り、ビネガーと塩が良い具合に組み合わさっていて軽い味わいながらもコクがある。


次にトロフィエパスタ。パスタはイタリア全土で食べられているが、リグーリア州は早い段階で乾燥パスタを使用する料理文化があったという。港町なので、本場では新鮮な魚介類をふんだんに使用した風味豊かなソースと和えられるんだろうなぁ、と想像が広がる。トロフィエパスタを使ったのは初めて。小ぶりながらも、ねじられているのでソースとよく絡んで美味しい。パン作りのために小麦を多めにストックしているので、今度は手作りに挑戦したい。


そして3品目はチーマ。本来は子牛を使ってやや大き目に作られるらしいが、今回は家庭用にアレンジされたものである。フランス料理のガランティーヌによく似ている。というか、ガランティーヌにしか見えない。余熱を上手に使うことが美味しく仕上げるコツとのこと。


1時間ほどで3品が完成。イタリア料理なのでイタリアワインが欲しくなるが、カリフォルニアのカベルネ主体のワインや、チリ、アルゼンチンの赤ワインとも合いそうな印象。南フランスのロゼワインと合わせて可愛い食卓を演出するのも良いかもしれない。教室ではさすがにワインは提供されないので、復習を兼ねて自宅で作り、色々ワインを合わせてみたいと思った。


次回はピエモンテ州。帰りにワインショップでバローロでも買って帰ろうか・・・。

チェロを習い始めた話 4か月目

通っていたチェロ教室が2月の下旬からコロナの影響で休講となり、2週間ぐらいで再開されると思って待っていたが休講が延期となったので別のチェロ教室を探すことにした。楽器が借りられる所で、乗り換えが少ないところを条件に探すとそれほど選択肢は多くなく、3月の中旬に1か所見つかったので早々に体験レッスンを受講してきた。今度の教室は防音室と楽器のレンタルが無料で、前の教室と月謝がほぼ同額、定期の圏内という所に魅力を感じた。先生はほぼ同年代の若い男性で、多分口うるさく言ったり、怒ったりするタイプではなさそうな上、結構細かいところまで見てくれたので印象が良かった。早々に入会手続きを済ませ、3月の最終週に1度レッスンを受けた。


約1か月ぶりにチェロを弾いたが、元々のレベルが低いからなのか、さほど前回から著しくひどくなった感じは無かった。ただ、フォームが完全に崩れており、エンドピンの高さってどれぐらいだったっけ、とか、卵を握ったように持つのは弓だったか指板だったか、などは完全に忘れていた。初回のレッスンはフォームを見てもらうのと、調弦の初歩の初歩を教えてもらって終了。30分は短い。新しい教室は固有のカリキュラムがなく、テキストは市販の物を使う。スズキかウェルナーを使う生徒が多い、と聞いたので買ったけど一度も使っていないウェルナーが家にあったので、次回以降はそちらを使ってレッスンを進めることになった。で、今まで使っていたヤマハ出版のテキストとは比べ物にならない程密度が高い。今まで初見で7割ぐらい弾けていたのに、ウェルナーにしたとたん急激に難易度が上がったように感じた。また、ウェルナーは音源が無いので、今までみたいに事前に音を聞いておいて譜面で確認してサラッと弾く、というのが出来ない。実は楽譜がちゃんと読めないので地味に辛かったりする。


そういうわけで、4月からのレッスンに備えて練習しておこうと思い、意気揚々と開いたウェルナーだが、ものの数秒で閉じて自主練ではエーデルワイスをひたすら弾いてみた。

前回詰まってしまったところは難なく弾けたが、音が良くない。楽器のせいにするのは良くないと思うが、それでも言うとすると、新しいチェロ教室で貸し出されるチェロは絶望的にボロい。指板なんて塗装が2/3ぐらい剥がれているし、弦は異様に柔らかいし、弓は毛を強めに張っても竿がそれを支えられずにブレてしまい、何もしなくてもビブラート風の音が出る。正直、これはちょっと計算外だった。なしよりのあり、あるいは「ないよりはマシ」で、教室中の全ての貸し出しチェロの様子を見てみて、全部似たような状態なら考え物である。ただ、無料で借りられるのは本当に有り難いし、チェロを購入して分割払いで毎月1万円ぐらい払ってカラオケボックスで練習するより、楽器がものすごくボロいけど練習室を好きなだけ使えて講師にも教えてもらえる方がライフスタイルとコスト面で好ましい。前の教室は再開の見通しが立たないので今のところ2重に費用は発生しない。なので、再開後に少し様子を見て今後を考えたいと思う。


さて、ウェルナーを放置するのも良くないので、少しだけ練習しておいた。23ページの音階から始める、との事だったが音階は普通に弾けたので、その1ページ前の指の練習に挑戦。

あまり詳しくないので例えが適切では無いが、展覧会の絵のテュイルリーの庭のフルートなみに忙しい気がした。少ししてから同じ指番号の繰り返しだと気付いたが、気付いたところで素直にチェロが鳴ってくれるわけでもなく、楽器のせいにするのは良くないと思うが(2回目)、すごく弾きにくい。あのアンティークチェロ()で上手に鳴らせたら、きっとどのチェロを使っても大丈夫なはず。しばらくは修行だと思って頑張ろう。