Beauty & Chestnut

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ベターホーム シェフに習う⑦ ラツィオ州

シェフに習うシリーズの春夏コースが始まった。今回はローマのあるラツィオ州のお料理を簡単に作れるようにアレンジした3皿。

フレッシュトマトのブルスケッタ、釜揚げシラスと春キャベツアーモンドパン粉がけスパゲティ、骨付き鶏もも肉のローマ風トマト煮込みで、春らしい爽やかな内容となった。丁度ジロ・デ・イタリアも始まった事で、イタリアへの関心が高まる。ちなみにラツィオ州と言えば世界中の芸術・文化遺産の3割がローマにあると言われている。スーパーのワインコーナーでよく見かける「エスト!エスト!!エスト!!!」もラツィオ州のものだ。昔飲んだ時はあまり印象に残らないワインだと思ったが、今回のフレッシュトマトのブルスケッタととても合いそうな気がする。わざわざ遠出して買うほどのものではないが、あっても損はないワイン。後、カルボナーララツィオ州発祥とのこと。カルボナーラを最後に食べたのはいつだろうか。味が思い出せないので、そのうちどこかで食べてみよう。


■フレッシュトマトのブルスケッタ

(*写真は先生の作品)
トーストしたパンに生にんにくをこすりつけ、オリーブオイルを垂らしてオーブンで再加熱。パンに生にんにくをこすりつけたのは多分人生で初めてだと思う。トーストして表面が硬くなったパンが鬼おろしの役割を担っているが、意外とけずれないものである。マリネしたトマトを乗せて完成。水分が少し多くなったが、あえて染み込ませると「アクアパーネ」という名前になる。イタリア料理も面白いなぁ。


■スパゲティーニ 釜揚げしらすと春キャベツアーモンドパン粉がけ

(*写真は先生の作品)
南イタリアにはパン粉をふりかけの様にして食べる文化がある。クリームソース系のパスタにパン粉を振りかけると絶品なので、家で何度かパン粉を炒ってかけていたが、オイルソースに乗せるのは初めて。今回はアーモンドパウダーとブレンドしてオリーブオイルで炒めているので、シンプルにパン粉をローストするよりも複雑味がある。春キャベツとシラスによく合う。辛口の白ワインが欲しくなるので、今度家でエスエスエストを用意して合わせてみよう。


■骨付き鶏もも肉のローマ風トマト煮込み

(*写真は先生の作品)
骨付き肉を扱ったのも今回が初めて。クリスマス前のローストチキンで鶏を丸1羽扱ったが、あの時は既に下処理が済んでいたので包丁で作業をすることは無かった。骨に沿って切り込みを入れ、筋を切り、関節部で2分割。皮側からローストしてしばらく煮込んで完成。南フランスのラタトゥイユに似ている。多分ズッキーニやじゃが芋、茄子を入れても美味しいはず。余ったらコンソメと水で薄めてスープにしても美味しいかもしれない。サンジョベーゼと一緒に頂きたい一皿である。


今回は基本的な内容だったが、初めてやる作業も多くて勉強になった。次回はナポリ料理で、カロッツァを作るそう。これはビールと合わせたくなるかも。

ベターホーム シェフに習う⑥ リストランテのスペシャリテ

6か月の秋冬コースもいよいよ最終回となった。最後のメニューはリストランテスペシャリテ4品。シーズン中に1度は先生のレストランを訪問してレッスンの補習でも、と思っていたが他の用事との兼ね合いで行けず仕舞い。5月の連休中には訪れたい。


全体像(先生の作品)

今回作ったのはホワイトアスパラガスと目玉焼き、イカ墨のスパゲティーニ、鱈のリヴォルノ風、リコッタチーズとアマレットビスケットのブティーノ。ホワイトアスパラガスとアマレットビスケットは少し入手難易度が高めだが、それ以外はスーパーで手に入りやすい物ばかりである。6回のコースを振り返ると、初回こそ大変だと思ったものの、基本的に思い立った日に作れるように工夫されたものが大半である。すっかり我が家の定番になった物も多い。


■ホワイトアスパラガスと目玉焼き

ホワイトアスパラガスは春先の気になる食材No1だが、活かし方がイマイチ分からず数回しか買った事が無い。今回の調理法はとてもシンプルだがバターやパルミジャーノパウダーで風味を付けることで豊かな味わいになる。お湯さえ沸けば10分程度で作れてしまうので朝食にも丁度いい。耐熱の容器も家にあるので、ホワイトアスパラガスが出回っているうちに何度か作ろうと思う。


イカ墨を練り込んだスパゲティーニ ヤリイカとズッキーニのソース

東京駅のイタリア食材専門店でイカ墨やバジル、トマトを練り込んだスパゲッティが売られていて、いつか使ってみたいと思っていた。練り込み系パスタはパスタそのものに風味があるので、ソースはシンプルイズベスト。今回はイカ墨とヤリイカというイカ尽くしであるが、イカをエビに替えたり、ホタルイカと菜の花を具材しても美味しいかもしれない。ただ、黒い麺はそれなりにインパクトがあるので、組み合わせる食材の色をよく考えないと美味しそうには見えなくなってしまうので注意が必要そうである。


■鱈のリヴォルノ

リヴォルノとは何だろうか、と思って調べたらトスカーナ州の港町とのこと。そう言えばこのレッスンでトマトホール缶を使うのは初めてかもしれない。小麦をまぶした鱈をオリーブオイルでしっかり揚げて、味付けしたトマトソースで少し煮込む。トマトソースの使い道は多いので、少し多めに作っておいて余った分をパスタソースにしたらきっと美味しいだろう。今回はブロッコリーを添えているが、素揚げした茄子も絶対合うと確信している。


■リコッタチーズとアマレットビスケットのブティー

5回目のレッスンでリコッタチーズのパンケーキにはまって以来、冷蔵庫にはリコッタチーズが常備されていた。が、頻繁に作りすぎたせいか、少し飽きてしまって余っていた。マスカルポーネならパスタソースと合えることでクリーム煮のようにコクが出せて便利だが、リコッタは少しポロポロするのでどうしようかと悩んでいたので助かった。アマレットビスケットも2回目のレッスンで習ったチョコレートのプディング以外にも出番が出来たので大助かりである。このブティーノは先生曰く、「イタリア的な甘さ」で、確かに思っていたより甘めの仕上がりになった。エスプレッソコーヒーや少し濃い目に入れた紅茶と合いそう。


調理実習が終わり、試食タイム中に終了証書が配られた。折角なので先生にサインを入れてもらった。

来月からの春夏レッスンは南イタリアへ。魚を使う機会が増えるので楽しみだ。

ベターホーム シェフに習う⑤ エミリアロマーニャ州

毎年4月が近くなると何かを始めたくなる。今年こそはワイン・エキスパートに合格したいのでワインの勉強を継続しつつ、折角イタリア料理を習っている&イタリアワインも興味があるのでイタリア語の勉強をしてみようかと考えている。語学と言えばNHKの講座が定番な気がしたので早速4月号をお取り寄せした。いつか使う機会があればいいな、と願うばかりである。


さて、ベターホームのお料理教室 シェフに習うシリーズ5回目はエミリアロマーニャ州だ。エミリアロマーニャ州と言えば生ハムとランブルスコで、生ハムとランブルスコと言えば、これもまた3回目のロンバルディア州同様にサイゼリアである。ある一定の時期に生活圏にあったレストランの味は、何だかんだでその人の食生活の中枢に根付く。なのでなるべく色んな物を食べて、吸収し、豊かな食文化を実践していきたい。年をとって思い出す料理があまりにも少なければ、きっと友人が少ない生涯のように寂しいものであるから。


で、何を料理教室に戻すと、毎回のレッスンで作る量が結構多く、いつも持ち帰り用にタッパーを持って来ればよかった、と思う。今回は忘れずに2個持参したが、珍しく?控えめな分量だった。この日作ったのはリコッタをふんだんに使ったパンケーキとサラダ、ニョッキスープの3品で、2皿に収った。リコッタのパンケーキは習ってから1週間で3回作ったほどお気に入り。挟む生ハムやサラミがちょっと高価なのがネックではあるが・・・。ニョッキもビールのおつまみに合いそうなので、裏ごし器を近いうちに購入して自宅でも作ってみようと思う。


全体像(先生の作品)

■チャッチ リコッタチーズの薄いパンケーキと生ハムとサラミ、さやいんげんのサラダ

チャッチは今まで食べた事が無かったので、4回目のヴェネチア料理の時に出されたポレンタのカロッツアと同じぐらい、仕上がりの味が想像できなかった。使う素材は非常にシンプル。自宅ではリコッタチーズが手に入らずマスカルポーネを代用した時もあったが、粉の量を調整すればリコッタと似たような味わいに仕上がる。どちらのチーズもフレッシュチーズなので匂いが少なく、朝食でもお酒のお供にでも何でも合いそうな使い勝手が良い料理だ。

これがマスカルポーネ版チャッチ

さやいんげんのサラダも直ぐに作れて時間がない時にも便利。さやいんげんは肉じゃがに入れるぐらいしか今まで活用できていなかったが、茹でてそのまま食べてしまえばいいのである。ローストしたクルミとオリーブオイルで和えれば食感も楽しい。サラダ菜、ルッコラにはオリーブオイルとビネガー、バルサミコ酢のドレッシングを。ちょっと冷やしたランブルスコと合いそう。


■ジュゼッペ ヴェルディのじゃが芋ボールのスープ

なぜジュゼッペ ヴェルティの名を冠しているのか聞きそびれてしまったが、じゃが芋と卵黄、薄力粉等を混ぜて練り合わせ、油で揚げる。ニョッキは塩をかけても美味しいし、今回の様にスープに入れても良く、パスタに入れても合うとのこと。冷凍保存も出来るので、作り置きにも向いてそう。捏ねるときはパン生地のように伸ばすのではなく、手のひらをグーパーして揉むのがポイント。

ニョッキは吸水性が高いので、スープは仕上がったらすぐに飲むのが望ましい。スープを吸ったニョッキもそれはそれで美味しいが、食感が楽しめなくなる。


ブログを書いていて思いついたのだが、カレー粉を入れてカレー風味ニョッキを作ってみても楽しいかもしれない。後はサツマイモを使ってスイーツ風に仕上げてみるとか。次の週末に予定がなければ試してみよう。


次回のレッスンはいよいよ最終回。先生のお店のスペシャリテが習えるので期待が高まる。