Beauty & Chestnut

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ダロワイヨのバタークリームケーキと紅茶のペアリングを探る

クリスマスシーズンが終わったのでそろそろケーキ屋の商品も入れ替わっているだろうと思い、仕事帰りにエキュートへ寄った。デパートの営業時間に間に合わなくても、ここなら夜10時まで開いている。突発的にケーキが食べたくなった時の駆け込み寺として重宝している。ケーキ売り場を一周してみた。今月はイチゴを使った商品が増えている。ダロワイヨの定番商品「ラ フレーズ」を買って帰ろうとした矢先、ふと数個隣の「ダロワイヨ」という店の名前を冠したケーキが目に留まった。店の名前を付けるぐらいだから、さぞや美味しいか、もしくは原点となるケーキなのだろうと思って、こちらも購入することにした。付属のスプーンは1個である。


見た目は実に素朴だ。バタークリームのケーキを砕いたナッツで覆い、その上にお馴染みの店名チョコレートが乗っている。脂肪分多めのケーキなので、程よい渋みで洗い流せるダージリン オータムナルとキーナム紅茶を用意した。


左がダージリンで、右がキーナム。水色は共に褐色。ややキーナムが濃いが、茶葉の分量の差や光の加減によるものかもしれない。個人的にキーナムは中華料理や焼き鯖など油が多いものと非常に合うと思う。単独で飲むとスモーキーさが気になってしまうが、何かと合わせることで良い具合に調和する。最初は飲むシチュエーションが分からず扱いに困っていたが、今は取扱店が少なくて困っている。


さて、至福のペアリングタイムである。まずはケーキを一口。ナッツの豊かな風味と、まろやかなバタークリームが口の中に広がる。クリームは思っていたほど重たくない。2個食べるのは難しいが、1個なら最後まで美味しくいけそうだ。そこへキーナムを。口に残った油脂をそっと洗い流し、薫香がふわっと漂う。あぁ実に良い組み合わせだ。互いの個性を尊重しながら長く付き合ってきた老夫婦のようである。再びケーキを一口。そしてダージリン オータムナルを注ぎ込む。一年で一番甘いといわれるオータムナルは豊かなコクでバターと調和する。さらにナッツの香りと合わさることで、セカンドフラッシュに持っていかれたマスカットフレーバーのような余韻が残る。試しにダージリンを単独で飲むと、マスカットの香りはしなかった。ペアリングの醍醐味だろうか。


他にもアールグレイやセイロンとも合わせてみたかったが、テイスティングカップが2個しかないのでこれで終了。バターケーキとキーナム、ダージリンの相性が素晴らしかったので、とても良い時間を過ごすことが出来た。