Beauty & Chestnut

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桜のAACR当日

前日は早めに就寝した事もあり、当日は気持ちよく4時に起きられた。身支度を済ませ、小松の牛乳パンを半分ほど食す。あっさりとしたパンと、軽めのクリーム。朝から食べても重たくならない。いちごジャムがあればもっと美味しく食べられそうだな、なんて思いながら、残りの半分を包んでリュックサックの中へ。5時前にチェックアウトを済ませ、コーヒーを飲みながら仲間との合流を待つ。ピックアップしてもらい、再び梓水苑へ。ばらしていた自転車を組み立て、スタート地点へ向かう。やや肌寒いものの、ウインドブレーカーは後で邪魔になるだろうと思い、車中へ残してきた。


6時10分過ぎ、出発。猛スピードで飛び足していくよそのチームを見送りながら、私たちのチームは20Km台前半のスピードを維持する。しばらく道なりに進み、カーブを2つほど曲がったところにいきなり激坂が。牛乳パンが胃から自己主張を始める。これ絶対マーガリン入っているな、と思いつつ心を無にしてペダルを回す。距離は短いものの、不意打ちのジャブを食らったような気持ちに。後半にミニ峠があるのは事前に聞いていたが、こんな早々に登りがあるとは。これ実はフジヒルなんじゃないですかね、と悪態をつきながら再び平坦道に。

その後は緩やかな登り・下りを経て1時間ほどであづみの公園穂高エイドに。エントランス付近では日本アルプスを拝める事もあり、AACR参加者の間ではちょっとした撮影スポットになっていた。もちろん私たちも記念撮影。その後、ゆるやかな登りを経て公園内へ。ここでは銘菓あずさとコッペパン+ジャムが提供される。よく日光が当たりそうなところはチューリップが満開だった。


15分ほど休憩をして、次のエイドであるあづみの公園大町エイドを目指す。穂高エイドからは10.5Kmほどの短い距離である。ここでは伝説のネギ味噌おにぎりが提供されることもあり、踏み込む足に力が入る。AACR参加にあたり、いろんな記事やブログを読んだがどれもがネギ味噌おにぎりを絶賛しており、どんなものかと楽しみにしていた。エイドの看板を見て更に心躍りはじめ、意外と長い公園内の小道を進む。芝生に自転車を置き、ネギ味噌おにぎりのコーナーへ。白米のおにぎりが手渡され、3種類の味噌をセルフサービスでトッピングする。通常のネギ味噌、辛口のネギ味噌、もはやスプーン1杯分しか残っていなかった赤みそ風の何かがあり、通常のものと辛口のものを少しずつおにぎりに乗せてみた。

他の人が絶賛するので内心少し醒めた目で見ていたところもあるが、美味しい。すでに金山寺味噌やもろみ味噌の洗礼を受けていて、白米に味噌が合うことは百も承知していたが、期待を上回る美味しさ。ここでもうフィニッシュしても良いのでは、と思うほど美味しかった。白米にあうのだから、絶対きゅうりにも合う。きゅうりも出せばミネラル補給になるのでは、と思い、後ろ髪ひかれつつ次のエイドを目指す。


おそらく幹線道路と思われる道が続き、交通量が増えてくる。さすがに交通規制は難しいだろうな、と思いながら細心の注意を払いつつ直進する。1時間ほど走り、次の大町木崎湖エイドに到着。ここではお団子と漬物が提供される。前のエイドでネギ味噌おにぎりを2個食べていた事もあり、デザート代わりにお団子だけ頂いた。

少し休憩して、出発。木崎湖、青木湖を横目にみつつ、アップダウンのある道を進む。次のエイドで折り返しである。足はまだまだ元気だが、首が少し痛みを覚え始めていた。自転車でどこか痛み始めるとすれば、いつも首から。ブラケットを握り続けると後で大変なことになりそうだと感じ、フラットへ退避。なるべく上体を起こしたスタイルで走行を続けた。幸いにも木崎湖を越えた辺りから劇的な下りは無かったので、首に楽なポジションで進むことが出来た。一部長めのトンネルがあり視界が悪いが、基本的に平坦~わずかに下りの道が続き、このままずっと下りだったらいいのになぁ、と思っていた矢先に白馬エリアへ入った。白馬岩岳エイド手前がちょっとしたヒルクラになっており、ゆるやかな下り続きで甘やかされた両足が悲鳴をあげた。

白馬岩岳エイドでは長野のお蕎麦が提供された。先ほどネギ味噌おにぎりをお腹いっぱいに食べていたが、お蕎麦は別腹である。スルスルと2皿分平らげ、再度もうここでフィニッシュでもいいのでは、と思い始める。しかも白馬の後にミニ峠があると聞くのでなおの事。またまた後ろ髪をひかれつつ、次のエイドを目指す。飯森の踏切を過ぎ、土合橋の信号を過ぎた辺りで左折してミニ峠へ。ヒルクラと聞くとキャベツヒルクライムのような長距離の登りを想像して身を構えてしまうが、そのせいか思っていた以上に短い距離だった。斜度は多分5~10%の間で、フロントはアウターのまま、リアを限りなくイン側に寄せて少し耐えれば終わった。後は下り基調だと聞いていたので、もうAACRを完走した気に。見覚えのある青木湖・木崎湖を眺めながら、再び大町木崎湖エイドについた。ここでは熱々のお味噌汁が頂ける。行者にんにくが入っているらしく、鋭気が養われた気がした。エイド閉鎖時間が近づいていたので、半ば流し込むようにして発った。


大町木崎湖エイドを出てからは、ほぼすべてが下りと言っていいような程、下りが続いていた。往路とは少し異なるルートではあるが、いつの間に標高を獲得していたのだろうか。まるで原付にでも乗っているかのように、ススッと最後のエイドにたどり着いた。信号は少なく、車もあまり通らないので非常に快適である。もうすぐAACRも終わってしまうのか、と思うと少し寂しくなった。何でもそうなのかもしれないが、心待ちにしている時が一番楽しいのかもしれない。安曇野エイドではシャーベット状のジュースとおはぎを頂いた。今日は楽しかったなぁ、というムードでエイドを発ち、梓水苑を目指す。最後に緩やかだけど長い坂道があり、「うわっ、AACR早く終わらないかな」と思ったのも良い思い出である。ヘルシーロードに雰囲気が似たミニ河川ロードを経て、ゴールへ。1ライドの最長記録更新である。


所々つらい登りがあったが、下りが7割ぐらいだった事もあり楽にクリアできた。完走証とたい焼きを受け取り、帰路へ。車中はなるべく起きていようと思っていたが、気が付いたら熟睡していた。家に着いたのは夜中の12時半。翌日は普通に出勤日だったため、簡単に片づけを済ませてから、倒れこむようにベッドへダイブした。