Beauty & Chestnut

栗野美智子オフィシャルウェブサイト(笑)へようこそ。ツイッターもやってます。@Michiko_Kurino

京都−大阪(実家)−東京

翌朝、用事で五条へ寄ってから、昼前ぐらいに京都駅を後にした。少しだけ時間に余裕を持って出たが、法事の時間ぎりぎりに旧実家へ到着。私の到着を待ちわびていた祖母と父。「やっときた。遠かったやろ?」「快速乗ったつもりやってんけど、なんかようわからん電車乗ってしまったわ〜。」「どう間違えんねん。」と閑談しながら3階の仏間へ。どうやら私が一番遅い到着のようで、既に親族が揃っていた。久しぶりの実家を眺め、にわかに感傷に浸る。以前はなんとも思わなかったが、この仏間、なかなか数寄である。しかしながら、本物か偽物かよくわからない掛け軸と、大正琴、その他小物がいろいろと飾られてあって、おそろしく数寄の空間を活かせていない、ごちゃごちゃした部屋になっている。

あいていた席に座ると、苦手な親戚が話しかけてきた。「今の子は贅沢や。」と説教を開始。私はこのテの説教が、大嫌いである。何の生産性も発展性もない上に、救いようの無いネガティブさ。聞いていて楽しいわけでもなければ、何か得るわけでもない。自分が苦労したからといって、私の世代の人たちも苦労しなければいけない理由を説明して欲しいものだ。「今の平和な日本があるのは先代のお陰だと思っています。ですが、苦労しなければいけない理由ってないですよね?苦労なんて、わざわざ買ってまでするという発想は無意味だと思います。感謝の気持ちを忘れないことと平和維持こそ、私たちの世代が最もすべきものではないですか?ついでに、贅沢したいという気持ちがなければ、科学の発展はありえませんよ。そんな事ばっかり言っていて、人生楽しいですか?」と思ったけど、言えず(笑) 「そうですね。」と返答。あぁ、やだやだ。とはいえ、久しぶりに会う親戚。こういった場では穏便に過ごしたい。・・・と思いつつも、やっぱり気に食わなかったので、喧嘩口調で反論。返答にこまる親戚。m9(^Д^)

予定の時刻より30分ほど遅れて、徳の低そうな僧がやってきた。開口一番、「すんません、ちょっと着替えさせてもらってもいいですか?」。着替えてから出直してこい。帰りの新幹線が早い時間だったので、時間のずれに敏感になってきた。読経の後の昼食もそこそこに済ませ、家を出る。

うちの看板。祖父はどんな気持ちでこの看板を掲げ、また、どんな気持ちで店をたたんだのだろう。

作業場。以前ここには小型のクレーン車と、たくさんの木材が置かれていて、いい匂いがした。

実家(横から)。一階が作業場に充てられていて、中二階に祖父母が、二階に私と両親、従姉妹の家族が住んでいた。三階が貸し部屋と仏間。

事務室。主に建築士の伯父が使用していた。今は開かずの間。

手前のピンクの扉が私の部屋。17年間、ここで過ごした。

一族のつながりというものは、どんなに強固なものであっても、崩れるときは崩れる。とりわけ、リーダーの存在が大きかった場合、その崩壊は顕著である。